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アンドリーセン・ホロウィッツによるスタートアップの重要指標32選

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世界有数のベンチャーキャピタル「アンドリーセン・ホロウィッツ」が「スタートアップの重要指標」として計32個挙げて解説しておりました。
(主にSaaS目線で書かれている気がしますが、普遍的に使える部分もあります。)

16 Startup Metrics – Andreessen Horowitz
16 More Startup Metrics – Andreessen Horowitz

  1. Bookings vs. Revenue(予約高vs売上高)
  2. Recurring Revenue vs. Total Revenue(経常収益vs合計収益)
  3. Gross Profit(粗利)
  4. Total Contract Value (TCV) vs. Annual Contract Value (ACV)(合計契約高vs年間契約高)
  5. LTV (Life Time Value)(顧客生涯価値)
  6. Gross Merchandise Value (GMV) vs. Revenue(取扱高vs収益)
  7. Unearned or Deferred Revenue … and Billings(前受収益と請求)
  8. CAC (Customer Acquisition Cost) … Blended vs. Paid, Organic vs. Inorganic(顧客獲得コスト:混合、ペイド、オーガニック、非オーガニック)
  9. Active Users(アクティブユーザー数)
  10. Month-on-month (MoM) growth(前月比成長)
  11. Churn(チャーン・解約率)
  12. Burn Rate(バーンレート)
  13. Downloads(ダウンロード数)
  14. Cumulative Charts (vs. Growth Metrics)(累積チャートvs成長指標)
  15. Chart Tricks(チャートの見せ方)
  16. Order of Operations(見せ方の順番)
  17. Total Addressable Market (TAM)(最大市場規模)
  18. ARR ≠ Annual Run Rate(年間経常収益 ≠ 年間ランレート)
  19. Average Revenue Per User (ARPU)(ユーザー1人あたりの平均売上)
  20. Gross Margins(売上総利益)
  21. Sell-Through Rate & Inventory Turns(セルスルーレートと在庫回転率)
  22. Network Effects(ネットワーク効果)
  23. Virality(バイラル度)
  24. Economies of Scale (“Scale”)(規模の経済)
  25. Net Promoter Score (NPS)(ネットプロモータースコア)
  26. Cohort Analysis(コホート分析)
  27. Registered Users(登録ユーザー数)
  28. Active Users(アクティブユーザー数再び)
  29. Sources of Traffic(トラフィック源)
  30. Customer Concentration Risk(顧客集中リスク)
  31. Truncating the Y-Axis(Y軸をいじる)
  32. Cumulative Charts, Again(累積チャートについて再び)

この中には「予約高vs売上高」、「前受収益」、「規模の経済」など、会計や経済をちょっとかじった人なら直感的にわかることも含まれています。ここでは個人的にいくつかピックアップして紹介したいと思います。(もちろん全文をそのまま英語で読んでいただくのがベストです。)

LTV(顧客生涯価値)

耳にタコができるほど聞くマーケティング用語ですね。しかし、間違った使われ方や計算がされている場合も多いです。

アンドリーセン・ホロウィッツのLTVの定義を見てみましょう。

顧客生涯価値とは、顧客から取引期間を通して得られる将来の純利益の現在価値である。

ここでよくある間違いは、そこを利益ではなく売上高とか粗利で計算してしまうことだそうです。単にその顧客からもたらされる売上のみで計算せずに、その売上を作るのにかかったコストは全部含めましょうということですね。そうすることでLTVを大きく見積もることを避けられます。言われてみれば当たり前の話かと思います。

英語ができる方は著名ベンチャーキャピタリストビルガーリーのLTV解説も参照されると良いかと思います。

CAC(顧客獲得コスト)

顧客獲得コストと一口に言っても色んな形で表現できます。全チャネルひっくるめた顧客獲得コスト、ペイドマーケオンリー、などなど。

重要なのは、ペイドマーケのみで獲得した顧客獲得コストをちゃんと切り分けること。それによりマーケ予算を上手く使えるかどうかをちゃんと伝えられます。

もしペイドマーケがオーガニック流入にも寄与すると主張したいのであれば、その根拠を示すことも重要です。

Churn(チャーン・解約率)

チャーンにもいくつか種類があります。ここでは以下の3つを抑えておくといいかと思います。

月次解約率 = その月に失った顧客数/前月の総顧客数
グロスチャーン: その月に失った月間経常収益/その月初めの月間経常収益
ネットチャーン: (その月に失った月間経常収益マイナスその月のアップセル)/その月初めの月間経常収益

TAM(最大市場規模)

日本語訳が難しいですが、あるプロダクトにとっての最大の市場規模のことです。

よく使われる「我々の市場規模は◯兆円で、そこの10%をとります。」みたいな話はあまり信憑性がありません。

それよりもボトムアップで積み上げてTAMを計算することをアンドリーセンホロウィッツはオススメしています。

それによりマーケティングや営業プランの策定や実行にも具体性を持たせることができます。

Benedict Evansの市場規模に関する投稿も必読です。

セルスルーレート

マーケットプレイス事業においては最重要指標の1つです。

提供者側がマーケットプレイスに投稿したものが、ちゃんとコンバージョンされているか、そしてその率が増えているかが重要です。

それによってそのマーケットプレイスのネットワーク効果を計ることもできます。

Virality(バイラル度)

ネットワーク効果がネットワークの価値を示すものに対して、バイラル度はプロダクトがどのくらいの速さで伝搬するかを示すものです。

バイラル係数(既存ユーザーからの平均招待数*新規ユーザー登録レート)で計測できます。(もっと詳しいものはコチラ

一般的にはそれが1を超えるとバイラルと言われます。

NPS(ネットプロモータースコア)

顧客がどれだけ満足しているか、ロイヤルか、を示す指標です。

NPSは、顧客にサービスについて0から10段階評価でアンケートを取り、推奨者の割合(9か10と答えた人)から批判者の割合(6以下の人)を差し引くことで求められます。

サンプルが少なすぎるとバイアスがかかったスコアになってしまうので要注意です。

Cohort Analysis(コホート分析)

こちらもマーケターにはおなじみ。ユーザーの集団を1つのグループ(コホート)と見なしてその行動を分析する手法です。

例えば今日サービスに登録してくれたユーザーをコホートとして、そのコホートが明日、1週間後、まだサービスを使ってくれているかなどを見ます。この時間軸の最適な取り方は事業によって異なるでしょう。

これにてユーザーのリテンションがつかめます。

アクティブ・ダウンロード・登録数など

ダウンロード数、登録数、色んな用語で企業はお化粧をします。

でも一番大切なのはそのサービスが実際どれだけ使われているか?ですよね。

なので自分のビジネスにとってアクティブとはどうゆうことなのか、をちゃんと定義しておく必要があります。

チャートの見せ方について

指標ではないですが、アンドリーセンホロウィッツは、投資家などへのチャートの見せ方についても注意を促しています。

まず累積チャート。累積チャートはその性質上必ず右上がりになりますから、それを見せて成長を示そうとしても意味がありません。

次にY軸の目盛りをいじるなどして成長を誇張するのはやめましょうという話。

最後に数値を見せる順番について。決まりはありませんが、まずは取扱高や売上などを見せて事業のサイズ感を示したほうがいいと。

何でそんなに「指標」が重要なのか

良い指標というのは単にVCにプレゼンしてお金を調達するためだけではない。それは何が上手くいってて何がだめかを経営陣が理解して行動するためにあるのだ。

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